ロボットを通した複数視点からの特徴抽出

ロボットが環境中の様々な物体を認識し活用できれば幅広い作業を行うことが可能になります. そこで私たちの研究室では,ロボットによる物体の識別に関する研究を行っています. 物体識別のなかでも,ロボット自らが探索行動をおこし, 物体の特徴を抽出する能動知覚をロボットに実装し,研究を行っています.

従来研究では学習型能動知覚により,ロボットの探索行動が自動的に獲得可能であることが実証されましたが, 探索行動が単一視点のみからの観測であり, 物体識別の精度が問題でした.本研究では, 複数視点から特徴抽出することによる物体の分類精度を向上させる研究を行いました. 複数視点から特徴抽出を行ったことにより,分類が困難であった物体が分類しやすくなりました.

表1 カテゴリ内一致度割合


表2 カテゴリ間不一致度割合


提案法②は異なる物体同士で差異の大きい特徴が得られていない場合に,それを補うように探索を行う方法.

提案法③は同物体同士で類似する特徴が得られていない場合に,それを補うように探索を行う方法.

提案法①はその両方を行う方法です.


表1から1段階目では四角柱のカテゴリー内一致度が初期値からほぼ上昇していないのと比べて, 提案法1,提案法3を用いることで値の上昇が確認でき,改善されたことがわかります.

表2から1段階目では円柱と四角柱のカテゴリ間不一致度があまり上昇していません. しかし,提案法では円柱と四角柱を比較した項目において, 提案法1と提案法2が四角柱と三角柱を比較した項目において, 提案法1と提案法3で大きく値が上昇していることが確認できます.

これらのことから, カテゴリ内とカテゴリ間ともに提案法1を用いることで分類しやすいデータ集合が得られたと言えます.



  • カテゴリ内一致度とカテゴリ間不一致度
  •  カテゴリ内一致度とは,学習の収束度の指標です.

     一致度が高いほど関節角の変化が少なく,学習が収束に近いといえます.

     カテゴリ間不一致度とは,物体同士の形状的差異の指標です.

     不一致度が高いほど異なる物体の形状的差異が大きく,分類精度が高いと言えます.